子どもの遊び場

2016年05月10日(火) | 保育

世の中で保育園の建設をめぐって、近隣住民の方々から反対の声が上がっているという話をよく耳にする。

理由は、子どもの声がうるさいから。送迎の車の往来が危険だから。などなど。

マンションで子どもの声がうるさいという苦情が、管理会社に届く。

そして公園では、様々な考え方を持つ人たちが集まる。

公共の場だから。子どもだけの場所ではない。

先日、雨の日のこと。

製作などの活動があり、いつもより短い時間しか外遊びに出られないため、近く公園に遊びに行った。telacoya921の子どもたちにとっては、特別なこともなく、カッパの上下を着て、雨の中を出て行った。

雨の公園。誰も遊んでいない。子どもたちが歩くと泥が靴に付く。そのまま公園の遊具に乗れば、遊具が泥だらけになる。ブランコ、滑り台など。歩いた後の地面は、凸凹になる。

子どもたちにとっては、そのドロドロでツルツルなことがいつもと違って楽しく、大満足で帰って来た。

戻ってきたフタッフは浮かない顔をしていた。

その理由はすぐに分かった。

公園のご近所の方から苦情のお電話がすぐに入ったから。

telacoyaの子どもたちがやって来て、公園を一気にドロドロにして帰ってしまった。あれでは他の子が遊べない。綺麗にしていってほしい。大変にご丁寧な口調で、お名前も名乗ってくださった 。すぐに私は水と雑巾を持って公園に向う。

 

公園に着くと「なるほどね」遊具は子どもたちが遊んでいた様子が手に取るように分かる状況だった。

そこに、ドロドロのブランコに乗っている小学生がいた。私が滑り台の座面を水で流して拭いていると、不思議そうに見ていた。「ちょっとドロドロにし過ぎちゃってね」「ふーん」「ごめんね」「遊んじゃいけないの?」「いやーどうぞ」

二つの滑り台の座面だけを掃除して帰った。

「きれいに使う公園か、、、、、」

答えが出ないので、各方面の先輩方に相談した。

「公園の使い方について」もいろいろ調べてみた。

公園での泥遊びの賛否両論。自分も小さい頃やって楽しかったじゃない?着替え持ってきてないのに、他の子がやったらうちの子も始まっちゃうから困る。公園を使う後の人のことを考えたら、出来ない。などなど。

公園の水道を使っての泥遊び。飲み水としてあるのだから遊ぶものに使うべきじゃない。チョロチョロくらいならいいけど、たくさんはダメ。じゃ、どのくらいならいいの?

シャボン玉。洗剤が入っているわけだから、それを巻き散らかすのはどうなのか?公園で、家ではやらないくらい大量のシャボン玉液を使うのは如何なものか?

調べれば、ビックリするような案件が続々と出てきた。

子どもは、たくさんの制約の中でしか、遊べない世の中になってしまったのか。

子どもが、自由に遊びを広げることがこんなにも困難な世の中になっていたとは。

子どもは、どんな風にどこで遊べばいいのか?

悩みは膨らむばかりになってしまった。

 

そして、その数日後。

telacoyaの保護者を通して、さらに2名の方から苦情が来た。

翌日、地面が凸凹でストライダーが出来なかった

私たちは、公園を掃除して下さっている近所の方たちに感謝をしながら使っているのに

telacoyaの園庭じゃないのに

泥の靴のままベンチや遊具に乗って遊んだ後が汚い

雨の日に泥んこをさせたくない人もいる

telacoyaが泥んこにするから、そのまま泥んこで遊ぶ子が出る

などなど。

 

大いにドロドロで遊びなさい!って言ってくれるおじいちゃんもいる。

あらあら〜って迷惑そうなおばあちゃんもいる。

誰の言うことを聞いたらいいの?

誰の言うことが正しいの?

私たち大人は、子どもたちにどう伝えたらいいの?

 

たくさん考えて、やはりここはなんて言われても、telacoyaのやり方で子どもたちと考えることにした。

「この前、公園で、みんなですごい泥んこをした日あったじゃない?」

「うん!」

「あの日、楽しかった?」

「うん、スッゲー楽しかった!」

「良かったねー!それでさ、みんなに相談なんだけど。どうしても答えが出ないので、みんなにも一緒に考えてもらっていい?」

「いーよ、何?」

「この前のみんなが楽しかった後ね、公園が泥々で遊べない子がいたんだって。公園が泥々で座れない人もいたんだって。公園の地面がガタガタになって、ストライダー出来なかった子もいたんだって。どうしたらよかったと思う?泥んこやるのが、悪いことだとは私は思っていないんだよ。でも、困った人がいたんだって、それについてどうしたらいいと思うか聞きたいの。泥んこが嫌いな人もいるでしょ。そして、公園っていうのは、誰でも来ていい みんなの公園なの。みんなっていうと泥んこが嫌な人も、好きな人も、小さい人も、おじいちゃんおばあちゃんもみんな来るってこと。」

あ〜と一瞬みんな黙りました。

でも、その後、さすがtelacoyaの子どもたちです。いろんな意見が出ました。

「帰る前にさ、ちゃんと洗ってから帰ればよかったよね。」

「でもさ、靴がドロドロだとそのまま乗るとまた汚れちゃうよ」

「だったらさ、滑り台する前にはさ、木の枝とか葉っぱで靴の裏をきれいにしてから登ればいいんじゃない?」

「えーそれでも汚れちゃうよー」

「じゃ、靴がドロドロになった日は滑り台とかしないのは?ブランコとかも乗らないのは?」

「あーそれいいねー」

「泥んこしたかったら、山に行けばいいんじゃない?」

「山にも泥んこ嫌な人いたらどうする?」

「そっかー」

「でもさ、山は元々ドロドロじゃん!」

「そーだよねー(笑)」

 

次の雨の日。どこに行きたいかを話し合うおひさまたちが、この話し合いを踏まえてどんな答えを出すのか?

そして、どう行動するのか?

期待している。

 

大人が子どもの意見も聞かずにルールを押し付けるのだけはしたくない。教えてあげないといけないルールはもちろんある。

でも、教えなくたって、海にゴミが落ちていれば、拾ってくる子どもたちである。

山にプラスチックゴミがあれば、拾ってくる子どもたちである。

私は信じている。

 

不快な思いをされた方、ご迷惑をおかけした皆さま。申し訳ありませんでした。

今しばらく、子どもたちの気づきに心を寄せて、見守ってくださいますようお願い致します。

素晴らしい気づきの機会をありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

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